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お返事用ブログ。HP関連はここに書き込む予定。 たまにSSも載せるかもしれません。
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昼間途中で終わったのをちゃんと書き上げてみた。

ブリのアニメは全て見終わった。いや~おピンク様素敵過ぎる。大好き。
ノイトラは彼の台詞は大好きです。言っている事は間違いないと納得できるから。
ネルはねぇ、この声どうよ? 普通声変えるだろ? 変え方を間違っているよなぁ。大人の女性なんだから、低くしようよ。慣れればなんとかって感じ。


まぁ島迅もちょろっと出るから島迅SSとしておきましたけど。
主役は柴涼です。
双子同士も好きですし、柴先輩に双子も好きですけど。
個人的気に入ってるのは柴涼と航葵なんで。それの感じでイラストも描いたので、そのイメージのまんまっす。

では、続きからどぞ。









ここで待ち合わせだと、柴先輩が建物の壁に寄りかかって買ったばかりのペットボトルの水を飲み始めた。
「なんで、桐青の人と会う事になったんです?」
隣り数十センチ離れてやはり壁に寄りかかると、オレもペットボトルの中身を飲み始めた。
「あー、今度の会誌原稿の規定追加を誤って桐青に送られたんだ」
会誌って、あの誰も目を通さない埼玉高野連が発行してる奴でしたっけ?
「そそ。俺も別にどうでもいいんだけどなぁ。郵送でよかったのによぉ」
柴先輩が「なまじ電話した相手が悪かった」と物々文句を言い始めるのを、黙って聞き流した。
練習が終わった後いきなり「付き合え」って葵から引き剥がされて(葵は航先輩に「じゃあ俺と帰んべ」とこれ幸いとばかりに連れて行かれたけど)駅に引っ張られてこられ、気がつけば大宮駅で待ち合わせにつき合わされている始末。
つうか、疲れてるんだから早く帰らせくださいよ、ちょっと眠たい。
コインロッカーが並ぶ西口側脇、ちょっと奥まった階段よりのここはあまり人がこない。
自販機とロッカーの陰で、これじゃ相手が来ても解らないんじゃないかと思う。
軽く欠伸をかみ殺していると、ふっと柴先輩が噴出したのを感じた。
「すまないなぁ、眠くなっちまった?」
「……そうですねぇ」
素直にそう答えてもう一度欠伸をもらすと。
「帰りの電車じゃ座れたら寝てていいよ。起こしてやるから」
「っす」
それはありがたいかも、しれない。
先輩だって疲れているだろうに。でも甘えさせてもらおう、うん。
そう思っていたら、いきなり右腕を取られて引っ張られた。ぼんやりしていたから、呆気ないほど簡単に柴先輩の身体にダイブしていた。

「ちょ、先輩?」
「誰も見てないよ」
そ、そういう問題じゃないでしょ?
何気に軽く腰に回された左手と、顎に回された右手に。
その先を促されて、「うっ」と息を止める。
「だから、場所考えてください!」
「場所選べば、いいんだ」
意地悪く微笑まれて、よけいうっとなる。

こういうニヒルな笑い方、ずるいっすよ。
もともと顎鬚のせいで大人びて見えるのに。
近づいてくる薄い唇にさっと指先で防いで、振り返る。
「どうした?」
「なんか、その誰かいそうな」
気配感じるんですけど?
「気のせい、気のせい」
くくっと笑う柴先輩はなんか不振げ。
そうかな? なんか絶対視線を感じるんだけど。
柴先輩から視線を逸らせていたせいで、簡単に唇を奪われる。しまったなぁと思うけど、後の祭りだ。
確認するように軽く合わせた唇を、より強く求められて返してるうちに自然と向き合っていた足を絡めていた。
柴先輩の足がオレの足を開くように絡まる。と。

「お~。あんな感じで甘えて欲しいかも」
「慎吾さん! 何気にくっつかないでください!!」
「いいじゃん、別に」
「って! ここからじゃ通路から丸見えって! ちょっと!!」
吃驚して、振り返ろうとするのを、がっしりとした手が頭の後ろを押さえ込んできて、唇を余計強く吸われてしまった。
「ねね、俺達もしよう?」
「!!! し~ん~ご~さ~~~~ん!!!!」
「ご、ごめんなさい! 迅落ち着いて!!」
「出歯亀の上に~~~~~」
ロッカーの陰からばっと飛び出して来た影に、さすがの柴先輩の呆れ顔でオレの唇を啜るのを諦めてくれた。
「なぁにやってんの? 島崎」
島崎? 島崎慎吾?
確か桐青の4番、セカンドだったはず。
「よ、柴」
右手を上げた相手に柴先輩も同じように返した。ってか、この格好のまま挨拶されても、オレの立つ瀬がないまんまなんですけど?
そして、島崎さんの後ろから現れた影が困ったように視線を泳がせながら頬を赤くしながら頭を丁寧に下げた。
「っす」
「お~それがおまえの相手?」
「そそ、1年でレギュラーの迅。俺の可愛いステディー」
「ちょっと、慎吾さん?」
迅と呼ばれた1年生は島崎さんの紹介に余計真っ赤になって、それでも肩に回してきた島崎さんの腕を素直に受け入れている辺り、真面目に恋人なんだなぁと妙に納得していた。

つうか。
人様の恋愛事情を見せ付けられて。
オレと柴先輩の関係を考えさせられて、しまう。
ちゃんと告った記憶がない。告られた記憶も、ない。
気がついた時にはこんな関係になっていた。
ただ、柴先輩の声が「涼」ってオレを呼んだのに、自然と答えていた、だけ。
いつだって「葵」と一緒のオレじゃなくって、「涼」っていうオレを選んでくれた気がして、着いてきただけ。
なのかも、しれない。

「ちぇ。お互いの相手見せびらかそうなんて言い出すから、どこまで冗談かと思っていたら、まじかよ」
柴先輩が右手で自身の頭の後ろを掻きながらも、左手でギュッとオレの背中を抱き寄せるから。
勘違い、しちゃうじゃないか。
先輩の胸元に置いていた両手が自然とシャツを握り締めていた。
「これが俺のかわいい、2年捕手の鈴木涼な」
「あー、有名な双子バッテリーのか」
島崎さんがしみじみとオレの顔を覗きこんで「見分けつかないんだけど」と苦笑した。迅も「すみません、オレも」と困った顔をする。それを島崎さんは「かわいいなぁ」と頭を撫で回してるし。
「まぁ、普通はそうだろうなぁ」
柴先輩がそう言いながら、オレの顔を覗きこんでくる。……まさか、先輩もわからないとかって事、言わないでくださいよ?
そしたら、オレ……。
「でも俺には、解るよ」
ぼそっと。
感情が篭らない感じでの呟きだったけど。
見上げた顔がうっすらと頬が上気してると解って、オレまで染まってしまう。
「惚れた相手の見分けも出来なかったら、どうしようもないだろうがぁ」
照れ隠しなんだろうか?
いきなりガシガシと両手で頭を掻き回されて、髪の毛が爆発したのがわかるけど。

それよりも。
頭の中身の方が爆発してしまって。

オレはもう、くたっと柴先輩の胸に顔を埋めてしまうしか、なかった。

「ごちそうさま」
島崎先輩の声がした。
「っていいながら、何するんです? 慎吾さん」
「負けてらんない」
「勝ち負けの問題じゃないでしょう?」
「うん。でも俺もそろそろ限界」
「ちょっ!? だ……」

まぁ、迅がどんな目に合ってるのかは、見なくてもオレの顔に触れる柴先輩の揺れる胸元と抑えた笑い声に、いやでも解って。

困った相手を好きになった同士。きっと迅とは仲良く出来ると思った……。


2008.11.14
  しゅりんか

あとがき
本当は涼と迅が呆れて先に帰っちゃった後、柴と慎吾さんがお互いの恋人惚気談義をするつもりで書き始めたのですが。全然違うものになったよ。まぁよくある事です。

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