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 「迅は俺が守る!」「コスプレ好きですね」「作者がな」


書きたかったものを書く!
でないと忘れる!!
というわけで、ユニコーン準太ネタ出します。ですが、何故かペガサス慎吾が目立ってます。
だってしょうがないよ。
ここ島迅推奨だし。
まぁそんな感じですが、これはこれでお付き合いよろしくです。

コメント返事
>東京の抹茶さま
いつもありがとうございます。
ヤマチャンはヤマチャンですからねぇ、謎ですねぇ。
蒼い慎吾さんはまぁそんな感じに近いかもしれません。どうかな。次回明かされる?
モトマサ話もまじ書きたい。今日は書けませんでしたけど。
カッコいい二人ってのを書きたいとは思ってます。短編練習代わりで頑張ろうかと。できるのか!

拍手ありがとうです。
読んでくれて本当にありがとう。

続きから、ユニコーン、ペガサス話どぞ。

 

 

 


「きれいな、馬ちゃんね」

彼女は不器用ながらも一生懸命作った花輪を、純白の馬の頭にかけた。

あまりにも真白で美しい馬。
長いタテガミがさらさらと風になびく。

たまたま地上に降り立った。
珍しい小さな島国の草原に下りてみた。
ただそれだけのはずだったのに……。

目の前に一人の少女が現れた。

彼女の翠色の瞳には、自分の姿がしっかりと映っているらしい。

今時の人間に自分の姿がとらえられるとは!


額に一本の角を持った……。

純白のユニコーンと少女の邂逅。

たまたまで全て終わらせようと、思っていたのにね。

 

 

『 Azul para siempre 』

Act.1

 

 

「準太。お前だけが頼りなんだ」

「和さん!!」

和さんからの呼び出しにドキドキワクワクやって来た準太に、憧れの君が告げたのはかなり重大なお仕事なんだけど。

「なぁ? 準太。本当に話の内容理解してる?」
「うっさいなぁ、慎吾さんはぁ」
「……おま! いいの? そんな口きいてぇ」
先輩に対してなんて口をきいちゃってるの?
よよよ。と慎吾が泣き崩れる真似をする。
「うざ!」
「いい加減怒るぜ」
「二人とも、いい加減にしないか」
いーっと睨みあう二人を抑えながら、和己が右手の杓杖を振った。

シャリーン!

澄んだ音が杓杖の先についている何個かの輪のぶつかりで奏でられる。

すると。

その音が収束するところに、クルクルと回る光の点が何個も集まったものが現れた。

「それは?」
慎吾が息を呑んだ。
「きれい」
準太が触ろうとする。
だがその手を優しく左手で捉まえると、和己が言葉を続けた。

「これは、『 神洸星の欠片達 』だよ」

「神々の欠片?」
「うん」
「……そんなのただの噂だと思ってた」
慎吾が驚いて軽く口笛を吹いた。
準太はまだキラキラ真ん中の青い球を巡る光達に心奪われている。
「はるか昔。まだ神々達がその姿を肉体で現していた頃の名残みたいなもの」
和己がもう一度杓杖を振る。

シャリィリーーン!!

今まで神殿の荘厳な天上画が一面満天の星空に変わる。

すると……。
いままで円形の神殿中央で回っていた欠片達がヒュッと飛び出し始めた。

「え!」
「きれいきれい!」
慎吾と準太がそれぞれの感想を述べている間に、とうとう全ての欠片が星空に溶け込んでしまった。
唯一残った青い球を和己がそっと手に取る。
するとその球が地球に変化し、空に浮かんでいく。

「で、欠片はどうなったんだ?」
慎吾が頭を掻きながら訊く。

観ててごらん。
和己が杓杖を三度振った。

シャーーーーーン!!


すると……。


シュッと、一個の欠片が地球に消えていった。

シュッ、シュッ、と。

何個かがやはり、地球に落ちて消える。


「戻ったの?」
準太が地球になった球に近づいて、覗き込む。
和己がゆっくり頷いた。

「神々はすでに次の次元に消えてしまったけれど。よほどこの青い星が好きだったんだ」

だから、欠片を残して。
今でも見守っているんだ。

「それは俺たちも同じだろ?」
「そうだな、慎吾。俺たちは結果、ガイアを見守るために残ったようなもんだけど」
和己が微笑んだ。

まぁ、いろいろとあるんだけどね。
今は言わないでおこう。
和己が心の中で呟いて、二人を見守る。

君たちの記憶が戻ったら、どうなるんだろうな。

まぁそれはいづれ時間が解決する。

「ねぇ、それで和さん。俺達の仕事ってもしかして」
「そう。探し物ってそれね」
にっこり。
和己がまた微笑んだ。

「ま! 欠片集め?!」
慎吾が冗談だろ? って詰め寄る。
和己の笑顔は変わらない。

「今数個地球に戻ったろ? あれの回収な」
「無理っす」
慎吾がふんとそっぽを向いた。
「手がかりもないのに」
「あるよ」
「あ!」

「まず欠片には惹かれある性質がある」
「つまり、欠片は一箇所に集まるってこと?」
「そうだ」
和己が地球になった青い球を手に取ると、覗き込んだ。

「ほら」
「「ほー」」

和己に促されて二人が覗き込むと、一箇所に欠片達の光が明滅してるのがわかる。

「そして。欠片はそのままでは消えてしまう」
「大変じゃないですか!」
準太がわめく。
「だから、自然と自分の性質に似た人間に潜り込む」
「……つまり、人間に取り付いてる?」
慎吾が腕を組んで球を見下ろす。
「それはまた……」
面倒だなぁって顔で準太は慎吾を見た。慎吾も頷き返す。

「さて。欠片が惹かれあうのだから」
和己が杓杖を鳴らすと。

キラリ。

二つの欠片が飛んできた。

それは真っ黒いオニキスのような欠片と……。

真っ白いオパールのような光沢の欠片。

「これがお前達の欠片だ」

慎吾の手の上に漆黒の欠片が。
準太の手には真白の欠片。

「なんで俺の真黒?」
「さぁ?」
「やっぱ白い姿だけど、本当は腹黒いって意味なんだよ!!」
「いいやがったな! エロ馬め」
「何言ってるのさ! 俺はエロに染まってない子を見つけるのが得意なだけ!」
「だからやらしいんだろ!」
「慎吾さんなんか、もろエロエロ羽根種馬じゃないか!」
「なぁにぃぃ!!」

「まぁまぁ二人とも」

その欠片が自分達に深い関係あるってまだ解らないか。
ま、解っちゃったら話がもっとややこしくなるし。

和己が笑顔で言った。

「今手にした欠片に導かれるだろうから。後は頑張ってな」
「「え」」

時間ないんだよ。
まじに。

「何の時間?」
慎吾が問う。
だが和己は教えない。
「どうせ、そっちいけば解るから!」

「ちょ、和さん。お別れのキス!」
「ん? あぁ、いいけど」
和己は準太の頬にいってらっしゃいとキスした。
慎吾にもしようとして、突っぱねられる。

「門を開けるよ」
「急すぎ!」
和己が杖を床に強く突く。

すると目の前に門が出現し、ドアが開いた。

「いってらっしゃい。ちゃんと元の姿に戻っとけ」

「いってきま」
「いってきまーす」

二人の身体が煌めく。

すると和己の目の前には。

純白の翼を生やした白馬と。

額に一本の角を生やした白馬が現れた。

「気をつけてな」

ヒヒィ~~~ン!!

二頭は嘶くと、門の中へと駆け出していった。

欠片がそれぞれの馬の周りを旋回する。

導かれる先は……。

 


その日。

S県H市上空に。
いくつもの流星が見られたという。

 

 

朝。
別にいつもと変わらないはずだった。


「ねぇ、昨日の夜の流星見た?」
利央がキラキラと瞳を輝かせて訊いてくる。
「……んな訳ないよ。オレ疲れててすぐ寝ちゃったもん」
迅が欠伸をしながら答えた。
「だよねー。迅は陸上部の練習で大変だもんねー」
「そういう利央だって、バスケ今度崎玉高校と試合なんだろ?」
「うん。でもオレまだ控えだしさぁ」
「おまえの実力ならレギュラー入りもできるって」
「じーーん、良い奴~」
「わ! 抱きつくな!!」

二人が高校の正面門に来ると。
何やら人だかりができている。
「なんだろう?」
「さぁ? うちの学校で抜き打ち検査とかないしな」
迅が腕時計を見る。遅刻する時間でもないし。

きゃーきゃー女子がその集団の正体だった。
それを遠巻きに見送りつつ通り過ぎる男子生徒達。
「おはよっす。なんすか、あれ?」
ちょうど迅が知り合いの先輩に尋ねた。
「あー迅、おはよう。なんかイケメン二人がいるらしいよ」
前川はそう答えるとにっこりと微笑んだ。
「はぁ」
「転校生らしいぜ」
前川の脇から、本山が顔を覗かせる。
「……邪魔」
鞄を肩に担ぐようにして松永が通り過ぎる。それを追っていく本山。
「すごいねー。ちょっと興味あるなぁ」
利央がうずうずとしながら集団を見ている。
「やめとけよ。男なんだろ」
迅が呆れながら言った。

「! 反応あった」
「だな」
人だかりに埋もれていた準太が胸のペンダントに手を当てた。
慎吾も左耳のピアスに手を当てる。
側を欠片を持った人間が通った証。
どうもさっきから自分らを囲っている女の子には反応が見られないでいたが、離れたところを通っていく男子生徒の中からは何個か反応があったようだ。

地上に降りた二人は一先ず馬の姿のまま空から、欠片の行方を追っていた。
結果、このS県H市で反応を見つけた。
降り立ってみると、そこは桐青高校という学校だった。
どうやら人が集まるところゆえ、欠片が溶け込める存在もいたのだろうか?

二人は人間の姿で、生徒としてここでしばらく探索する事にしたのだ。

「仕事早く終わりそうだね」
準太はウキウキと言った。
「まぁなぁ」
慎吾は別に久しぶりの地上で遊んで行くのも悪くないと思った。
女の子と遊べそうだし。
そう思いながら視線をふと先に延ばす。


「「!!」」

お互い瞳を合わせてしまって、ドキリとした。

「誰?」
迅は人だかりの中こっちを見つめている色素の薄い瞳から、逃れられずにいた。
知らない人。
だけど……。
懐かしい?

「あれは」
慎吾は先にいる男子生徒に釘付けになった。
どっか。
どこか遠くで出会っている?

誰だ?

「行こうよ、迅」

はっ!

「あ! いこ、利央」
迅は逃げるように利央を押しながら進んだ。
(なんで男なんか見とれてんだよ、オレ)
迅は軽く激しくなってる鼓動をおさえながら昇降口に向かった。

慎吾は視線を迅の後姿を追ったまま首を動かす。
「何やってるの? みつけたの?」
準太が不審そうに慎吾を見つめる。
「いや。誰だろうあれ」
準太が視線を先を追ってみても、野郎どもがいるだけだ。
慎吾さん、頭大丈夫?

一先ず、準太は愛想良く女子に挨拶して、慎吾を引きずって事務室に向かった。


「あの転入生、2年と3年に入ったみたい」
相変わらずの情報通で利央は弁当を持ちながら教室にやってきた。
「そうなんだ」
「黒髪の方が高瀬準太で2年生。髪パッキンのが島崎慎吾で3年生」
「……島崎、慎吾」
迅がお弁当の包みを開く手を止めた。

記憶にない名前。
だけど……あの瞳。知ってる?

「両方とも従兄弟同士で、ギリシャから来た帰国子女だぁって。すごいね」
「ふーん」
迅は虚ろに考え事をしながら、弁当を食べ始める。
利央も「いただきまーす」と元気に言ってから、食べ始めた。

そう、これからが問題なんだけどねぇ。

どっかで誰かが笑ってる。
祭は盛大に行わないとね。


放課後。
屋上で二人は落ち合った。

「どうですか? 見つけました?」
「ダメだな。きれいに溶け込んで、欠片としての光を閉じてしまってる」
「なんで、今更地上に戻ったんでしょうね?」

そう。
意味も無く欠片が戻るわけないんだ。
そして。
意味を和己は知っていて、言わなかった。

「……あいつ、たまにムカつく」
慎吾は頬を膨れたまま、グランドに視線を落とす。


「あ!」

「どうしたんです?」

慎吾が凝視する先に。

迅が陸上部の練習をしていた。


「それじゃ、位置について!」
数人がスタートラインに付く。
迅もだ。
「よーい。スタート!!」
合図に一斉に走り出す部員たち。

5人で走り出したのに、1人だけダントツ先頭を切っていく。

軽やかに走り抜け、ゴールラインを過ぎる。

迅がタイムを訊いて微笑む。

見惚れる。

だが。

その笑顔に慎吾のどこかで何かがざわつく。

 

「風と一緒に戯れるの、楽しいっす」

 

誰だ!?
今俺の頭を過ぎったのは?

黒い羽を生やし、黒いマントを纏う自身。
耳元からは純白の羽が飾りのように付いている。

その自分の先で踊るように風の精霊と戯れる愛しいおまえ。


「ずっと一緒ですよ、    様」

ズキン!
頭痛がして蹲る。

準太が慌ててよってきた。
それを制しながら、慎吾は思う。

誰の記憶だ?

俺の、なのか??

それとも?

そっとピアスに指を伸ばす。

冷たい欠片が、徐々に熱を持ち始めている気がした。


2008.01.22

         しゅりんか


あとがき
ユニコーンギャロップ! 
ペガサスローリングクラッシュ!!
自分に受けたい気分です。すみません、まさかここまでノリだけで書けると思ってなかった。
クロ○は纏う予定はありません。ですが、ユニコーン準太とペガサス慎吾、降臨です。
続きはまぁ、ぼちぼちですかね。ははは。

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