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お返事用ブログ。HP関連はここに書き込む予定。 たまにSSも載せるかもしれません。
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 「はい、プレゼント」「ありがとうございます、和さん☆」

日付変わってしまってるので、素直におめでとうと祝わせてもらいます!
誕生日、おめでとう~☆ 準太。
SSで祝おうともがいてみたんですけど、時間切れ。
一先ず前編という感じでここにあげときます。後編もそろって落ち着いたら、ふつうにサイトにあげますので。
島迅仕様なのはもうね、私がそれが今のところ中心だから許してください。

ちなみにどっちかといえば利準利が私好みなんだけど。
どうも自分で書こうとするとうまくいきません。では和準はといえば、どうも和さんがラブに走ってくれないという……。だから夫婦ーズなんすよ、うちのは!! 3人セットで見てあげてください!!

ではまた今日の夜にでも。あげれたらいいなぁ……。

読んでくださってありがとう。拍手ありがとうです~☆

追記で準太誕生日おめssへ。


僕はあなたが笑ってくれるなら。

ほかに何もいらないんだよ。

 

 

 

『 El fragmento de la sonrisa 』

 

 

部活が急きょ休みになった1月31日の放課後、すっごい真面目な顔で利央が迅に話を持ちかけて来た時、正直時期が悪いなって迅は思った。
2月といえば、3年生はほとんどが受験で忙しくって大変な時だ。
まぁ自分の最愛の人はすでに推薦で合格していて、車の免許を取るために教習所に通ってるけど。

「そうだよね。皆忙しいものね」
背の高い利央が椅子の上で膝を抱えて丸くなる。
あまりにもその仕草がかわい過ぎて、迅は困ったなって軽く首を傾げて利央を見つめた。
「確か2月2日は学校も部活も休みだったよね」
迅が日程が張られていた掲示板を思い出す。
教室の後ろに張ってあった日程を、指でなぞってその日を見るとやっぱり。
「入学試験あるからさ」
迅が振り返ると、利央は相変わらず丸くなっている。
「……準さんの誕生日、皆で祝ってあげたいんだろ?」
「でも……。先輩達はそれこそ追い込みで忙しいだろうし」
珍しく利央がおとなしくそう言って、窓の外に視線を流した。
どんよりとした空。雪が降ってもおかしくない空模様。
そういえば天気予報では日曜日は雪かもしれないって言ってたっけ。
迅が窓に近づく。
冷たくなったガラスに温かい息がかかると、白い模様を浮かべてきた。
反射で映る利央の元気のなさに、なんかちょっと引っかかりを感じる。
いつもだったら、いつだってポジティブ・シンキングの利央なら、元気に準太の誕生日の祝う事を考えるだろうに。なんかいつもの違って、調子狂うなと迅は思った。

「なぁ、利央」
「……ん?」
「どうしてそんなに準さんの誕生日に、先輩たちを集めたいの?」
迅の問いかけに、利央がふっと微笑んで話してくれた。
「学校にいてもさ、前みたいにそうは会えないでしょ。ほとんど自習扱いで来なくてもいいからさ。先輩達、特に和さん」
「あぁ」
「だからさ。誕生日に逢わせてあげたいなって。二人だけの時間をさ。持たせてあげたくなったんだ」

野球莫迦とまでいかなくても、ずっと練習出てたのに、サボったりした時あったでしょ。
準さんってさ。
強がってるけど、根はすんごく優しくて、か弱いところあるんだよ。

そう微笑む利央に心の中で、「それってツンデレって流行の奴だろ?」と迅は突っ込みを入れていた。
まぁそれは置いといて。
惚れた弱みって奴なんだろうなぁ。
迅はちょっと考え込んで、携帯を取り出す。
メールをしてしばらく、すぐに返って来たのを確認して、履歴でリダイヤルする。

「ちっす、今いいですか? うん、ちょっと慎吾さんに頼みあるんですけど」
「……迅?」
利央が首を傾げて迅を見る。迅はにこっと微笑んで返した。
「実は準さんの誕生日なんですけど。……ええ、そう。で、できたら先輩達も誘いたいなって」
そんなやり取りをし始めたので、利央は自分のために迅が動いてくれた事に気がつく。
「まぁとどのつまりはそうなんですけど。利央がね、……ええ、うん、そう」
恋人となって半年近く経つと自然とそういう雰囲気を持つようになるみたい。
利央はちょっとだけ羨ましいと思いながら迅を見つめる。
「え! 本当ですか。おめでとうございます。思ったより早く取れたんですね。……いえ、さすがっす」
迅が嬉しそうに声をあげた。
「……え、頼んでいいんですか? えっと迷惑じゃ。……ありがとうございます。はい、もちろんです、よ」
徐々に顔を赤らめるあたり、なんか慎吾さんがセクハラ発言してると利央は感じとったので、じとーっと携帯を睨む。
迅も利央の視線に気がついて、慌てて話を戻した。
「はい、じゃよろしくお願いします。もちろんですよ! じゃ後で」
携帯を切った迅に、「セクハラ~慎吾さんしたっしょ?」とジト眼の利央。迅は苦笑で返した。
「さて、もうちょっと待とうか」
迅が微笑んだ。
5分くらいして。
迅の携帯が鳴る。すぐに取って出ると相手はまた慎吾さんらしく、迅はすごく嬉しそうに話しを進めていた。
利央の方はと言えば、やるせない思いがいっぱいで、また膝を抱く。

 

どうしてオレ。今回動けないんだろう。
いつもだったら1人でだって、準さんの誕生日祝おうって大騒ぎしてもおかしくないのに、さ。


準さんの涙。
夏の予選でみた、あの涙。
和さんの、涙。
二人で抱き合って泣いているのを、オレは見守るしかできなかった。
一緒に泣くことは、できない空間が確かに、そこにあったんだ。


あれから準さんは涙をみせない。
そりゃそうだ。
泣く理由ないし。
でも、さ。
準さんは何もかも、吹っ切りきれてないんじゃないのかな?


オレはそう思ったんだ。


笑顔を見せても……。
ふざけてるときも、怒ってるときも。
準さんは前の準さんのように、見えないんだ。


置き去りにされてる想い。


きっとそれがまだ、心の奥の方で、転がったまんまなんだ。

でもそれを引き出せるのは、オレじゃない。

それが解ってるから。

ずるいかもしれないけど、でも。


それを引き出せるのが、和さんしかいないと気がついたから。


利央がため息をつく。

迅が携帯を閉じた。
「オッケーが出たよ。ちょうど試験数日前だけど、和さんが付き合ってくれることになった」
「まじ!?」
「慎吾さんが声かけてくれた。息抜きも大事だって。息抜きできればいいけど」
「あ、ありがとう! ジーン!!」
利央がだっと駆け寄ってきて、迅を抱きしめる。
「やめ! 痛いよ、リオー」

じゃれ合う。
「……他の先輩達にも声かけてくれるって」
「うんうん」
「でも肝心の準さんに声かけるのは」
「え」
迅が利央の鼻をつまむ。
「ふぐぅ」
「利央の役目だよ」
「う。うん」
「あ、メール」
迅がまた携帯を見る。
でもその顔がえっといった感じに固まってる。
「……えっと」
「どうしたの?」
「……明日夜10時に集合って言ってるんだけど」
「??」
「まぁ、明後日は休みだけどさ。いいのかなぁ」
迅がちょっと困ったように、微笑んだ。

 

2月1日夜10時。
高瀬家と仲沢家の中間にある公園前で集合。

「オレ寒いの苦手だって知ってるよな?」
厚手のコートにマフラーをグルグルに巻いて、手袋しつつもコートのポケットに突っ込んで文句を垂れるは、今回主役のはずである高瀬準太。
吐く息が真白だ。いくら部活がなかったからって、普通に授業があった以上、朝も早くから行動してるんだ。いつもならそろそろ寝てる時間だぞ。
寄せられた眉間の皺がそう物語っているのを、1年レギュラーの二人は読み取っていた。
「だって、慎吾さんがぁ」
着込んだウールカラコラムパーカーの前で、もじもじと手袋に収めた指先をくっ付けては離すを繰り返す利央。
「そろそろ来る頃ですよ」
迅がスカイライナージャケットの袖口から腕時計を覗かせて言った。

と、迅の言葉を肯定するかのように、車道に一台の紺色メタリックのミニバンが止まる。
「マツ○のプレマシーだぁ」と利央が眼をキラキラさせた。

運転席のドアが開いて。中から降りた人に利央と準太が声を揃えて上げた。
「「慎吾さん!?」」
「お待たせ」
右手を上げて、ドアに左腕を乗っけて挨拶したのは慎吾だった。
「免許とれて、おめでとうございます」迅がにっこりと微笑んだ。
「ありがと~! じ~~~ん!!」
ドアを閉めて歩道によってくると、迷わず迅を抱きしめる慎吾に、「セクハラ~」「いくら暗いとはいえ、後輩他にもいるんだから、気を使ってくださいよ」とこういう時だけ息もピッタリな新バッテリーに、サイドのスライドドアが開いて、
「相変わらず、仲良いなぁ」
と顔を出したのは。
「和さん!!」
準太のあまりにも嬉しそうな声に。

利央がむにぃっと顔をほころばせたのを見て。
迅と慎吾は顔を見合わせて、なんとも複雑な顔をしたのだった。

 


つづく

2008.02.01
         しゅりんか

あとがき

準太誕生日話を書きはじめましたが、終わりませんでした。
誕生日中に続き上げれればいいんですけど(汗)。
利央だけで奮闘でも良かったんですけど、島迅好きはどうしても、ねぇ。

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